弁護士ブログ(日々の出来事)

2018年2月24日 土曜日

今週の1週間(2月19日から23日)

 2月19日(月曜日) 今日から1週間だけだがエクスターン生を受け入れる。そうは言いながら、それほど、教材に適した事件があるわけではなく、どういう話をしようかと悩むことがある。とりあえず、明日の期日の事件記録や、簡単な交通事故の記録を読んでもらう。私は、先週、先日起訴された刑事事件の共同被告人の一人が保釈されたという連絡を受けていたので、こちらの被告人に朝接見してその意向を確認する。第1回期日前で証拠開示も無い時点での保釈請求となる。正直なところ、共同被告人の保釈請求が認められるとは思っていなかったので、先週、被告人の家族から共同被告人の保釈が認められたという連絡を受けてびっくりした。先に保釈された共同被告人と違って、保釈保証金について、弁護士協同組合の保釈保証制度を使いたいという点を確認し、その場合に必要な保釈金の1割の額と手数料(保釈金の2パーセント)を用意できるか等確認する。昼はRC。その後少し会合があって事務所に戻るのが遅れた。いくつか事務作業をして今日は終わりとなる。

 2月20日(火曜日) 午前中は、色々な雑事を処理した。午後から民事の弁論準備が1件。エクスターン生を連れて行く。エクスターン生にもリーガル文書を書いてもらおうと思うが、なかなか適当なものが無い。交通事故案件での過失割合について、2つの事件の記録を読んでもらい、それぞれの事件の過失割合を論じてもらうことにする。事件が例の判例タイムズの過失割合が表が示す事案と、それぞれの事案の違いを前提として、どこまで一般化してよいのか(過失の程度について判タの事案と同じ評価で良いのかどうか)を、まとめてもらい、文書にしてもらうことにする。
 夕方から、事務所でのエクスターン生の歓迎会(割烹)。家に帰ったら、弁護士バッジの裏側の留金が無くなっていることに気がついた(表だけは上着についていた。)。裏側の留金なので、どこで落としたのか想像がつかない(見つかる可能性が低い)。さて、手芸店で他の同じようなバッジを見つけて、それを利用するとかしか方法が無いように思う。

 2月21日(水曜日) 今日は、事務所に顔を出し、その後11時の飛行機で東京へ。日弁連の民事司法改革総合推進本部に出る。この本部では民事司法に関する問題点の検討を行う中心的な組織であり、その中に民事裁判における証拠に関する問題を扱う部会があり、私は、日弁連では民事裁判委員会に属していることから、この部会に所属している。この部会では本年9月4日に証拠収集に関するシンポジウムを企画しており、そのための準備を行うことになっている(なお3月29日には、民事裁判員会が企画している民事訴訟法改正20年を迎えてのシンポジウムが、民事訴訟法学会の支援を受けて開催される。)。弁護士照会制度や文書提出命令、訴え提起前の照会制度、弁護士会照会(弁護士法23条照会)などの諸制度について、この時点で検討をしようというものである。

 2月22日(木曜日) 午前中は、弁論準備が1件(電話会議)。裁判所に行くのに、弁護士バッジをつけていけなくなったので困る(表面だけを上着に着けていくことは可能だが、今度は本当にそれを落とすかも知れないので付けられない。)。裁判所から和解案の提示があったので、それを受け入れるかどうかを依頼者に問い合わせるための書面を作る。和解案なので、こちらも妥協をする必要がある。その点をどう説明するか、書面の作成に気を使うことになる。前日に全弁協に保釈保証の事前申し込みをしていたのが了承されたので、保釈申請を行う。第1回期日前なので、当然だが、共同被告人の保釈を許可した裁判官とは異なる裁判官が審査をすることになる。検察官への意見照会があるので、決定は明日になる見込みである。午後は控訴審の判決。1審ではこちら(原告)の主張が一部認められていたことから双方が控訴していたが、1審原告の請求棄却(原判決が破棄されこちらの全面敗訴)判決となる。上告(及び上告受理申立)を行うかどうかの選択を強いられることになる(1審と2審で判断が分かれたことになるが、負けた方から判決文を読むと納得できないことばかりとなる。)。
 そういうことで(?)、今日は、早めに事務所を出て、ジムに行くことにする。

 2月23日(金曜日) エクスターン生には昨日からお願いしていた控訴理由書に対する反論書を見せて貰う。私はこの日の午前中を使って別に書いており、一応、どのように書面を書くのかの手本(一例)を書いて、エクスターン生にどの程度の内容をどの点に注意して書く必要があるかの話をする(交通事故の事案なので、反論の内容は決まっており、それを証拠を引きながら分かりやすく書くという点での学習である。4枚程度の簡単なものとなる。)。
 午後は、法律相談センターでの法律相談で、エクスターン生を同行する。3件の相談だったが、バラエティに富んでいて良かったと思う。相談の中に仮想通貨に関する相談があった(正確には、仮想通貨そのものの相談では無く、仮想通貨に投資をするということで、お金を送金したが、しばらくして連絡が途絶えたというもので、お金を受け取った側が、仮想通貨に投資をしたのかどうかは分からない(仮想通貨に投資をしていなければ詐欺事件である。)。
 そういうことで、エクスターン生と一緒だった今週も無事に終わった。

 


投稿者 あさひ共同法律事務所

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