弁護士ブログ(日々の出来事)
2016年6月26日 日曜日
イギリスのEU離脱と湾岸戦争
6月23日は、イギリスのEUからの離脱の国民投票の話題でもちきりだた。だった。イギリスのEUからの離脱についてはさっそくいろいろな理由づけがされていて、今後もいろいろな原因分析の結果が公表されるだろう。
個人的には、湾岸戦争との関係が、歴史のに皮肉というか、当事者が思っていなかったことが遠因になっているというものの一例のように感じている。つまり、離脱派の直接的な理由がとうほ東欧やシリアなどからイギリスへの難民や移民の流入を恐れてというものであるとすれば、シリアの内戦の問題であり、それがイスラム国からの生じた問題であるすれば、イスラム国が倒されたイラクのサダム・フセイン統治下で優遇された人たちにより構成されているとすれば、やはり湾岸戦争を引き起こした者の責任は大きいと言わざるを得ないように思える。イラクに禁じられているBC兵器(生物兵器、化学兵器)が大量に保管されているというのが、湾岸戦争の当事者であるアメリカのブッシュ大統領であり、それを支持してアメリカとともに兵を出したのがイギリスのブレア首相だった。ご存知のように、現在では、イラクにそのような大量のBC兵器は存在しなかったことは明らかにされている。結局、ブッシュ大統領は、イラクのサダム・フセインを倒そうとして、またイギリスのブレア首相はそれに協力したことで、それがほかの諸事情とも交わったことで、最終的に現時点でのイギリスのEU離脱という結果を招いたことになる。と感じるのだがどうだろうか。。もちろん、ブッシュ元大統領もブレア元首相も当時はそんな事態を全く想像していなかったと思うが、サダム・フセイン体制を壊し、そしてその後のシステムの構築などを考えていなかったことによる結果が、自分の国に非常に痛い形で帰ってきた、というもので、歴史における因果関係の複雑さを改めて示すとともに、湾岸戦争を引き起こしたのは、やはりそのような先の問題を検討しようとしなかった点で、短慮だった、考えや足りなかった、先を見通そうとする知性が足りなかったという結果がこのような形で表れてしまったとものと思うし、やはり歴史の皮肉なのであろう。
そういう意味では、イギリスの国民投票の結果を受けて、EUでは早くイギリスと離脱に向けた交渉を行い、他の離脱国が出てこないようにイギリスに対して厳しい態度に出るという報道がされているが、それが事実だとすると、EUのそのような対応も子供の喧嘩じみていて、良い結果を生み出さないように思える(それぞれの国には個別の事情があり、その事情を考えないとすることはできないろう。)。
「決められない政治」に対するアンチテーゼとして、「決断の政治」がもてはやされることは良く分かる。考えているばかりでは先に進まない、確かにそうだが、なにかあるかもしれない要素を考慮に入れることはやはり必要である。反知性主義では、判断を誤るし、その因果がどのように生じるかは、ま差に予想がつかないからである。
個人的には、湾岸戦争との関係が、歴史のに皮肉というか、当事者が思っていなかったことが遠因になっているというものの一例のように感じている。つまり、離脱派の直接的な理由がとうほ東欧やシリアなどからイギリスへの難民や移民の流入を恐れてというものであるとすれば、シリアの内戦の問題であり、それがイスラム国からの生じた問題であるすれば、イスラム国が倒されたイラクのサダム・フセイン統治下で優遇された人たちにより構成されているとすれば、やはり湾岸戦争を引き起こした者の責任は大きいと言わざるを得ないように思える。イラクに禁じられているBC兵器(生物兵器、化学兵器)が大量に保管されているというのが、湾岸戦争の当事者であるアメリカのブッシュ大統領であり、それを支持してアメリカとともに兵を出したのがイギリスのブレア首相だった。ご存知のように、現在では、イラクにそのような大量のBC兵器は存在しなかったことは明らかにされている。結局、ブッシュ大統領は、イラクのサダム・フセインを倒そうとして、またイギリスのブレア首相はそれに協力したことで、それがほかの諸事情とも交わったことで、最終的に現時点でのイギリスのEU離脱という結果を招いたことになる。と感じるのだがどうだろうか。。もちろん、ブッシュ元大統領もブレア元首相も当時はそんな事態を全く想像していなかったと思うが、サダム・フセイン体制を壊し、そしてその後のシステムの構築などを考えていなかったことによる結果が、自分の国に非常に痛い形で帰ってきた、というもので、歴史における因果関係の複雑さを改めて示すとともに、湾岸戦争を引き起こしたのは、やはりそのような先の問題を検討しようとしなかった点で、短慮だった、考えや足りなかった、先を見通そうとする知性が足りなかったという結果がこのような形で表れてしまったとものと思うし、やはり歴史の皮肉なのであろう。
そういう意味では、イギリスの国民投票の結果を受けて、EUでは早くイギリスと離脱に向けた交渉を行い、他の離脱国が出てこないようにイギリスに対して厳しい態度に出るという報道がされているが、それが事実だとすると、EUのそのような対応も子供の喧嘩じみていて、良い結果を生み出さないように思える(それぞれの国には個別の事情があり、その事情を考えないとすることはできないろう。)。
「決められない政治」に対するアンチテーゼとして、「決断の政治」がもてはやされることは良く分かる。考えているばかりでは先に進まない、確かにそうだが、なにかあるかもしれない要素を考慮に入れることはやはり必要である。反知性主義では、判断を誤るし、その因果がどのように生じるかは、ま差に予想がつかないからである。
投稿者 あさひ共同法律事務所