弁護士ブログ(日々の出来事)
2020年11月28日 土曜日
今週の1週間(11月24日から27日)
11月24日(火曜日) 連休明けの火曜日。11月の下旬になると語呂合わせの日が増える。よく言われるのが、11月22日(いい夫婦の日)、23日も「いい夫妻の日」。11月24日は「和食の日」(24は日本食の語呂合わせらしいがスルーしたい。11月が和食月間で、これは、実りの秋を祝う新嘗祭、神嘗祭のある月ということかもしれない。)、日で、今度の日曜日(11月29日)は「いい肉の日」で、農水省も消費拡大のために頑張っている。22日、23日が、夫婦のための日なら、25日は何の日か、とも思うが(そういう言葉はもう死語になっているかもしれない)、そういうことを言うのはやめよう。午前中は、少しルーティンの作業をして、午後は、保全のための長い打ち合わせで終わる。それが終わって、明日の日弁連のITWGの資料を読んで今日はお終い。
11月25日(水曜日)午前中は、少しバタバタ。昨日のソフトバンクが勝ったので、今日で日本シリーズも終わりかななどと思いながら作業をする。明日の事件の記録を読むが、昨日、66頁のものが一つの書証として送られてきた。証拠説明書は付いているが、もともとがいくつかの雑多な資料が特に整理もされないまま、一つの証拠として出されたもので、正直言って困惑する。書面毎に証拠を分ける、あるいは枝番を振る、さらに66頁もあるので、下にページ番号を打つなどして欲しいと思う(準備書面に引用するときにとても不便である。自分でも困ると思う。)。
午後は、日弁連のITWGの会議(当然Zoom会議での参加となる)。午後5時までの長丁場だったが、途中で水曜日でないと来れないという依頼者との打ち合わせを入れたため、3時以降は参加できずに終わる。
家に帰って、ソフトバンク4連勝で今年の日本シリーズが終わったことを確認する。日本シリーズが終わると、今年も冬が来てあとはクリスマスだけだと思うようになっているのが、最近の数年である。
11月26日(木曜日) 午前中は、午後からある日弁連民事裁判委員会の資料読み。相変わらず350頁を超える資料。もちろん、昨日のITWGと同じ資料があるため、全部に目を通す必要はないが、今後の法律改正を見込んで現在進められている研究会の議事録などが膨大なものとなっている。とても追っていくことができない。
午後は、そういうことで、日弁連の委員会なのだが、途中で、電話による弁論準備手続が入る。双方代理人が遠方で、本人の一人だけが裁判所に出頭という変な形の弁論準備期日(進行協議期日ではない)となる。そうなると、裁判所で人が裁判官になにかを言った場合のその処理(口頭での主張になろう)が問題となり、代理人と本人の意思疎通が順調なら問題がないが、両者がうまくいっていないとかなり問題が生じることになる。こちらにはそういう事情が分からないが、そういう事件が起きたらしく、裁判所も処理に困惑しているように感じる。このため、長く待たされる。
その後、また日弁連の会議に参加する。会議は珍しく予定より早めに終わり、その後は、少し作業をして終わる。
11月27日(金曜日) 朝は、昨日連絡のあった事件の相談に対応。その後、久しぶりに行く動産執行に立ち会う。執行場所が事務所なので、執行官が鍵屋を連れてきており、応答がないことを確認のうえ(前回も応答がなかった)、鍵屋さんが、開錠作業を始める。久しぶりに見るが、ドアに覗き窓がある場合は、そこを通じてロックを外すかぎ状のものを玄関内に入れてロックを外すという工程になる(鍵屋さんとの雑談では、最近のマンションではドアに覗き穴の無いものが多くて、その場合は、物理的にドアの鍵部分を開けるということになるので、鍵を無くすことを考えると、除き穴があった方が良いなどの話をする。
今日の執行では、鍵屋さんが開錠して、執行官がドアを開けたとたん、中から人が出てきた。中の人は「何だこれは」という話になるが、執行官が執行であることを説明して、無用なトラブルを防ぐ。執行前に執行官はドアホーンを押して返事がないことを確認した上で開錠を指示しているので問題はない(むしろ、相手が居留守を使ってやり過ごそうとされたのではないかと思う。)。結構、緊張した。債権者の立ち入りは拒否されたので、外でしばらく待ってようやく終了。
午後は、ようやく、県弁護士会の会史に載せる座談会の速記録が出来たので、それを参加者で検討する段階に入れることになる。5万5000字の内容なので、参加者6名でのかなりの修正が必要になりそうである。ということで、今週はおしまい。
11月25日(水曜日)午前中は、少しバタバタ。昨日のソフトバンクが勝ったので、今日で日本シリーズも終わりかななどと思いながら作業をする。明日の事件の記録を読むが、昨日、66頁のものが一つの書証として送られてきた。証拠説明書は付いているが、もともとがいくつかの雑多な資料が特に整理もされないまま、一つの証拠として出されたもので、正直言って困惑する。書面毎に証拠を分ける、あるいは枝番を振る、さらに66頁もあるので、下にページ番号を打つなどして欲しいと思う(準備書面に引用するときにとても不便である。自分でも困ると思う。)。
午後は、日弁連のITWGの会議(当然Zoom会議での参加となる)。午後5時までの長丁場だったが、途中で水曜日でないと来れないという依頼者との打ち合わせを入れたため、3時以降は参加できずに終わる。
家に帰って、ソフトバンク4連勝で今年の日本シリーズが終わったことを確認する。日本シリーズが終わると、今年も冬が来てあとはクリスマスだけだと思うようになっているのが、最近の数年である。
11月26日(木曜日) 午前中は、午後からある日弁連民事裁判委員会の資料読み。相変わらず350頁を超える資料。もちろん、昨日のITWGと同じ資料があるため、全部に目を通す必要はないが、今後の法律改正を見込んで現在進められている研究会の議事録などが膨大なものとなっている。とても追っていくことができない。
午後は、そういうことで、日弁連の委員会なのだが、途中で、電話による弁論準備手続が入る。双方代理人が遠方で、本人の一人だけが裁判所に出頭という変な形の弁論準備期日(進行協議期日ではない)となる。そうなると、裁判所で人が裁判官になにかを言った場合のその処理(口頭での主張になろう)が問題となり、代理人と本人の意思疎通が順調なら問題がないが、両者がうまくいっていないとかなり問題が生じることになる。こちらにはそういう事情が分からないが、そういう事件が起きたらしく、裁判所も処理に困惑しているように感じる。このため、長く待たされる。
その後、また日弁連の会議に参加する。会議は珍しく予定より早めに終わり、その後は、少し作業をして終わる。
11月27日(金曜日) 朝は、昨日連絡のあった事件の相談に対応。その後、久しぶりに行く動産執行に立ち会う。執行場所が事務所なので、執行官が鍵屋を連れてきており、応答がないことを確認のうえ(前回も応答がなかった)、鍵屋さんが、開錠作業を始める。久しぶりに見るが、ドアに覗き窓がある場合は、そこを通じてロックを外すかぎ状のものを玄関内に入れてロックを外すという工程になる(鍵屋さんとの雑談では、最近のマンションではドアに覗き穴の無いものが多くて、その場合は、物理的にドアの鍵部分を開けるということになるので、鍵を無くすことを考えると、除き穴があった方が良いなどの話をする。
今日の執行では、鍵屋さんが開錠して、執行官がドアを開けたとたん、中から人が出てきた。中の人は「何だこれは」という話になるが、執行官が執行であることを説明して、無用なトラブルを防ぐ。執行前に執行官はドアホーンを押して返事がないことを確認した上で開錠を指示しているので問題はない(むしろ、相手が居留守を使ってやり過ごそうとされたのではないかと思う。)。結構、緊張した。債権者の立ち入りは拒否されたので、外でしばらく待ってようやく終了。
午後は、ようやく、県弁護士会の会史に載せる座談会の速記録が出来たので、それを参加者で検討する段階に入れることになる。5万5000字の内容なので、参加者6名でのかなりの修正が必要になりそうである。ということで、今週はおしまい。
投稿者 あさひ共同法律事務所 | 記事URL
2020年11月21日 土曜日
今週の1週間(11月16日から20日)
11月16日(月曜日) 朝、福岡県弁護士会の会史の冊子会議。4人でのスカイプでの会議。10月に座談会を実施して、その座談会原稿の上りを修正しながら、冊子の方の原稿を書き直す(重複部分を修正する)ことになっていたが、全体のトラブル発生で、予定からかなり遅れることになった。本年度中(来年3月末)までの発刊は難しいかもしれないなどの雑談で終了する。当初から予測されたはいたが、弁護士が書く原稿が全部で10本以上あるので、全体のイメージをある程度であっても統一するとなると、かなり大変そうである。昼はロータリーへ行き、その後裁判所へ。電話会議と併用の弁論準備(福岡の2名はリアルで、大阪の弁護士は電話会議)。
11月17日(火曜日) 今日は、午後からの打ち合わせを前に、午前中は起案に取り掛かる(というより午後の打ち合わせ前の資料の読み込み)。10年以上前のことを知る必要がある。午後は、みっちり打ち合わせ。3時間以上のロングランになる。その後、資料を読み直すということで、この日は終了(結局、午後の日弁連の司法シンポ委員会には全く参加できなかった。)。
11月18日(水曜日) 午前中は交通事故の件での相談。いつものことだが、被害者からすると治療期間の終了時期を決めるのが難しい。医師との疎通がうまくいっていれば良いが、そうでもない場合にどうするかは結構難しい。治療計画というものを一応作ってみて、それを前提に見通しを話してもらえるとだいぶ違うのかもしれないが(だからと言ってその計画通りに進まないのは当然である)、そういう計画もなさそうな場合が困る。
午後は、マンションでの騒音調査(上階での騒音)に立ち会う。騒音調査の方法は、予め定められた測定器具を使うもので、①5キロのタイヤを1メートルの高さから落とした場合の騒音が階下にどの程度伝わるのかの調査(多分、体重20キロくらいの子供が室内で飛び跳ねた場合と同じ騒音)ともう一つが、②テーブルからスプーンなどが落ちた場合を想定した調査(実際に落とすのはスプーンではない)をする。測定器具設置に30分、実際の調査に1時間というスケジュールで実施した。
昨日、今日と、最高気温が25度近くまでになっており(朝の気温も高いので、温度差が無くて快適である。)その分、平年気温に戻った時が心配である。
11月19日(木曜日) 今日も、午前中は少し余裕があり、別の事件の準備が出来る。昼休みに県弁護士会のIT化WG(Zoomによる)。午後は打ち合わせが2件。不動産売買に関する相談で、結構複雑な様相を示している。もう1件は、先日からの事件での再度の聞き取りで終わる(画像を見ながら説明を聴く)。夕方から雨になり(昨日よりは少し寒くなった)、今日は早めに終わりにしてジムに行くことにする。
11月20日(金曜日) 午前中は、刑事の判決言い渡しが1件。共犯事件で結果は執行猶予付き判決だったが、求刑は、共犯者と同じだったが、判決はこちらの被告人の方が少し軽くなった(執行猶予付き判決の場合は、求刑通りの判決に執行猶予が付される場合が多いが、求刑から少し軽くなり、しかも共犯者間で判決が違うということは、裁判所は、首謀者とそうでない者との違いを認めてくれたということである。)。そこまでは期待していなかったので、弁護士としては、結構満足である。
午後は、久しぶり(20年以上前に破産管財人として執行を申し立てたことがある。それ以来である。)動産執行に立ち会う。1度目で、今日は先方がいなかったので、ものの10分で終了。次回は鍵屋さんを同行しての執行となる。ということで、今週はおしまい。
11月17日(火曜日) 今日は、午後からの打ち合わせを前に、午前中は起案に取り掛かる(というより午後の打ち合わせ前の資料の読み込み)。10年以上前のことを知る必要がある。午後は、みっちり打ち合わせ。3時間以上のロングランになる。その後、資料を読み直すということで、この日は終了(結局、午後の日弁連の司法シンポ委員会には全く参加できなかった。)。
11月18日(水曜日) 午前中は交通事故の件での相談。いつものことだが、被害者からすると治療期間の終了時期を決めるのが難しい。医師との疎通がうまくいっていれば良いが、そうでもない場合にどうするかは結構難しい。治療計画というものを一応作ってみて、それを前提に見通しを話してもらえるとだいぶ違うのかもしれないが(だからと言ってその計画通りに進まないのは当然である)、そういう計画もなさそうな場合が困る。
午後は、マンションでの騒音調査(上階での騒音)に立ち会う。騒音調査の方法は、予め定められた測定器具を使うもので、①5キロのタイヤを1メートルの高さから落とした場合の騒音が階下にどの程度伝わるのかの調査(多分、体重20キロくらいの子供が室内で飛び跳ねた場合と同じ騒音)ともう一つが、②テーブルからスプーンなどが落ちた場合を想定した調査(実際に落とすのはスプーンではない)をする。測定器具設置に30分、実際の調査に1時間というスケジュールで実施した。
昨日、今日と、最高気温が25度近くまでになっており(朝の気温も高いので、温度差が無くて快適である。)その分、平年気温に戻った時が心配である。
11月19日(木曜日) 今日も、午前中は少し余裕があり、別の事件の準備が出来る。昼休みに県弁護士会のIT化WG(Zoomによる)。午後は打ち合わせが2件。不動産売買に関する相談で、結構複雑な様相を示している。もう1件は、先日からの事件での再度の聞き取りで終わる(画像を見ながら説明を聴く)。夕方から雨になり(昨日よりは少し寒くなった)、今日は早めに終わりにしてジムに行くことにする。
11月20日(金曜日) 午前中は、刑事の判決言い渡しが1件。共犯事件で結果は執行猶予付き判決だったが、求刑は、共犯者と同じだったが、判決はこちらの被告人の方が少し軽くなった(執行猶予付き判決の場合は、求刑通りの判決に執行猶予が付される場合が多いが、求刑から少し軽くなり、しかも共犯者間で判決が違うということは、裁判所は、首謀者とそうでない者との違いを認めてくれたということである。)。そこまでは期待していなかったので、弁護士としては、結構満足である。
午後は、久しぶり(20年以上前に破産管財人として執行を申し立てたことがある。それ以来である。)動産執行に立ち会う。1度目で、今日は先方がいなかったので、ものの10分で終了。次回は鍵屋さんを同行しての執行となる。ということで、今週はおしまい。
投稿者 あさひ共同法律事務所 | 記事URL
2020年11月15日 日曜日
今週の1週間(11月9日から13日)
11月9日(月曜日) 午前中は、いつもの月曜日。顧問先からの質問などに対応で終わる。昼はロータリーで、その後、11日の刑事事件の準備のために拘置所へ。否認事件での被告人質問なので、しっかり準備したい。5時からの日弁連の裁判のIT化のための法制審のバックアップチームの会合(Zoom会議)。IT化が進んだ際の記録の閲覧や謄写(もちろん、IT化が進めば謄写とは言わない。)の問題。確定した事件で、利害関係を持たない者などの閲覧申請に対してどう考えるのか、営業秘密やプライバシーの問題、他方で、他の事件での判断の資料としたいという要望が強いのも事実だろう。
11月10日(火曜日)明日(11日)の刑事事件の尋問の準備をする。否認事件での被告人質問で、被告人の調書の証拠調べが行われていない(民事事件で言えば、本人の陳述書がない。)。つまり、裁判所としても、ある程度のストーリーが描かれていない(被告人の調書は否認なのだが、それが証拠調べされていないので、裁判所とすると、事件の経緯も含めてどういう点は認めていて、被告人がどの点を否認しているのかは、断片的にしか分からない。乙号証は、被告人の身分関係を明らかにする戸籍や前科調書も採用されていない。このため、弁護人として、どのあたりから被告人質問をすべきかもはっきりしない。事件自体は、単独裁判官での事件なので、事前準備も行われていないので、裁判官がどの程度のことを判断の際に前提にしているのかもわからない。事件に直接関係がなさそうな点での尋問をどの範囲で認めるかもはっきりしない(関連性がないとして尋問が認められないかもしれない。)。被告人質問なので、この辺りはルーズなのかもしれない(被告人の供述自体は、検察官の反対尋問にさらされるとはいえ、もともと偽証罪の制裁はないし、尋問に予定されている時間を越えない限りは、裁判所から特段に規制されることは無い。
それでも、被告人が裁判官に対してうまく説明することがどの程度可能かは、被告人の言語能力や質問に対する対応能力によるので、前もって準備をするのはかなり難しい。このため、質問の順番や程度、説明のために必要な図面の準備など結構気を遣う。そういうことで、今日は、途中で日弁連の民事司法改革総合推進本部の会議(やはりZoom会議)を挟んで、この作業で終わる(早めに切り上げてジムに行く。)。
11月11日(水曜日) 午前中は、午後からの刑事事件の準備をする。午後は、刑事事件の本番。45分間の主尋問。まあまあといったところか。被告人も、自分の考えに基づいて裁判所に対して説明したと言える(事前の準備で、弁護人の私に説明したものより、詳しく話したところもあり、少しびっくりしたところもある。)た。検察官の反対尋問もほぼ同じ40分(公判担当検事は、当然だが尋問前に被告人と接触していないので、証拠調べ請求をしていない調書などを参考にして事実関係を組み立てなければいけなので、それなりに大変とは思う。主尋問で話した内容から大幅にぶれた答えにはなっていなかったし、丁寧な答え方だった。そういうことで尋問は終了。次回は論告・求刑と弁論なので、調書を見ながら弁論要旨を作成する必要がある(結構大変な作業である。)。
11月12日(木曜日) 昨日もそうだったが、朝晩が寒くなっている。木枯らし1号(もしかすると2号かもしれない)の季節になった。今日は、まずは、離婚調停の申立て。やはり、どういう状況かを丁寧に書くのは難しい。調停委員に事前に読んでもらう方が良いと思うので文書にしている(事実関係の記載が主である。)。事実関係を書くのは、実際に書いてみると依頼者に聞き漏らしたと思われる点が結構あり、過不足なく書くのは難しい(調停の段階では書かない弁護士も多い様に思う。)。作業としては1日かかりになってしまう。
11月13日(金曜日) 今日は、仮処分事件の検討で終わる。法人の内部での事件。定款の解釈などいくつかの問題点がある。一般社団法人なので、その中での規律に関しては、一方では、会社法の規律などを参考にしながらとなる(医療法人や学校法人での内部関係などとも似たところがある。)。理事会や総会の議事録などよく分からないところがある。登記事項については、最終的に法務局に記録の取り寄せを行うということで、対応することになりそうだが、実際のところがどうなのか、もう一つイメージがつかみにくい。ということで少し時間が掛りそうである。
ということで今週はお終い。
11月10日(火曜日)明日(11日)の刑事事件の尋問の準備をする。否認事件での被告人質問で、被告人の調書の証拠調べが行われていない(民事事件で言えば、本人の陳述書がない。)。つまり、裁判所としても、ある程度のストーリーが描かれていない(被告人の調書は否認なのだが、それが証拠調べされていないので、裁判所とすると、事件の経緯も含めてどういう点は認めていて、被告人がどの点を否認しているのかは、断片的にしか分からない。乙号証は、被告人の身分関係を明らかにする戸籍や前科調書も採用されていない。このため、弁護人として、どのあたりから被告人質問をすべきかもはっきりしない。事件自体は、単独裁判官での事件なので、事前準備も行われていないので、裁判官がどの程度のことを判断の際に前提にしているのかもわからない。事件に直接関係がなさそうな点での尋問をどの範囲で認めるかもはっきりしない(関連性がないとして尋問が認められないかもしれない。)。被告人質問なので、この辺りはルーズなのかもしれない(被告人の供述自体は、検察官の反対尋問にさらされるとはいえ、もともと偽証罪の制裁はないし、尋問に予定されている時間を越えない限りは、裁判所から特段に規制されることは無い。
それでも、被告人が裁判官に対してうまく説明することがどの程度可能かは、被告人の言語能力や質問に対する対応能力によるので、前もって準備をするのはかなり難しい。このため、質問の順番や程度、説明のために必要な図面の準備など結構気を遣う。そういうことで、今日は、途中で日弁連の民事司法改革総合推進本部の会議(やはりZoom会議)を挟んで、この作業で終わる(早めに切り上げてジムに行く。)。
11月11日(水曜日) 午前中は、午後からの刑事事件の準備をする。午後は、刑事事件の本番。45分間の主尋問。まあまあといったところか。被告人も、自分の考えに基づいて裁判所に対して説明したと言える(事前の準備で、弁護人の私に説明したものより、詳しく話したところもあり、少しびっくりしたところもある。)た。検察官の反対尋問もほぼ同じ40分(公判担当検事は、当然だが尋問前に被告人と接触していないので、証拠調べ請求をしていない調書などを参考にして事実関係を組み立てなければいけなので、それなりに大変とは思う。主尋問で話した内容から大幅にぶれた答えにはなっていなかったし、丁寧な答え方だった。そういうことで尋問は終了。次回は論告・求刑と弁論なので、調書を見ながら弁論要旨を作成する必要がある(結構大変な作業である。)。
11月12日(木曜日) 昨日もそうだったが、朝晩が寒くなっている。木枯らし1号(もしかすると2号かもしれない)の季節になった。今日は、まずは、離婚調停の申立て。やはり、どういう状況かを丁寧に書くのは難しい。調停委員に事前に読んでもらう方が良いと思うので文書にしている(事実関係の記載が主である。)。事実関係を書くのは、実際に書いてみると依頼者に聞き漏らしたと思われる点が結構あり、過不足なく書くのは難しい(調停の段階では書かない弁護士も多い様に思う。)。作業としては1日かかりになってしまう。
11月13日(金曜日) 今日は、仮処分事件の検討で終わる。法人の内部での事件。定款の解釈などいくつかの問題点がある。一般社団法人なので、その中での規律に関しては、一方では、会社法の規律などを参考にしながらとなる(医療法人や学校法人での内部関係などとも似たところがある。)。理事会や総会の議事録などよく分からないところがある。登記事項については、最終的に法務局に記録の取り寄せを行うということで、対応することになりそうだが、実際のところがどうなのか、もう一つイメージがつかみにくい。ということで少し時間が掛りそうである。
ということで今週はお終い。
投稿者 あさひ共同法律事務所 | 記事URL
2020年11月 8日 日曜日
今週の1週間(11月2日から6日)
11月2日(月曜日) 午前中は、いつもの月曜日で、その他に事件の関係での打ち合わせが1件。その後は、記録を読む。ロータリーは特別休会。このため、午後は記録読みで終わる。明日は、アメリカの大統領選挙。レッドミラージュなど、これまで知らない言葉が飛び交っており、また、アメリカの大統領選挙について詳しくなった(きっと、4年後にはまた、新しいことが言葉が出てくるのだろう。)。
11月4日(水曜日) 今日は、日弁連のZoom会議の日。まず、9時30分から4時間。いずれも裁判IT化のための会議で、前半の2時間はITWGの全体会。後半の2時間は今週末6日の法制審での民訴法部会での議論のためのバックアップ会議。訴訟のIT化に関しては、障害者のような機器の取り扱が困難と考えられる人がいる。そのため、今回の民事訴訟法の改正に際して、その点も一つの改正事項として取り入れることを主張すべきであるという議論である。もう一つは、IT化に関して、訴訟記録の保存と公開の問題である(6日の審議事項)。
続いて、弁護士と依頼者間での通信秘密に館するWGとの意見交換会。ワークプロダクトに関するものでこれもZoom会議.熱心な議論となる。終わったのは3時。その後は、いくつか打ち合わせをして、今日はお終い。
11月5日(木曜日) 午前中は、顧問先の賞罰委員会に付き合う。ハラスメントに関するものなので、就業規則に定める手続に従ったものとするためのもの(対象者への対象事項の告知と聴聞の実施など)結構、大変である。午後は、事務所に戻り、まじめに作業。アメリカ大統領選挙の報道が多くて大変だが。双方の支持者が街頭で言い争っているところが報道されているが、警察官が排除するような画面はない。その意味では、健全であると思う。
11月6日(金曜日) 午前中は、拘置所へ。来週11日の被告人質問のためである。窃盗の事案で、無罪主張の事件のため(直接証拠がはっきりしない)、被告人質問に対する答えが合理的なものかどうかが重要である。罪体を争っているため、被告人の調書(乙号証 否認の調書となっている)は証拠調べが行われていないために、尋問がかなり難しい。裁判所にどこからさかのぼって理解をしてもらう必要があるのか、そこが難しい。民事訴訟でいえば、陳述書のない尋問のようなもので、主尋問は大変である。被告人が嘘を言わない、誠実な人間であるということを裁判所に理解しておらうための尋問になるので、厳密に言えば、関連性の点で問題となる事項からスタートするしかないが、その点について、裁判所がどの程度寛容なのか、やってみないと分からない。
午後は、午前中の打ち合わせの結果を前提に、尋問事項の組み合わせを検討することで終わる。これで、今週はおしまい。
11月4日(水曜日) 今日は、日弁連のZoom会議の日。まず、9時30分から4時間。いずれも裁判IT化のための会議で、前半の2時間はITWGの全体会。後半の2時間は今週末6日の法制審での民訴法部会での議論のためのバックアップ会議。訴訟のIT化に関しては、障害者のような機器の取り扱が困難と考えられる人がいる。そのため、今回の民事訴訟法の改正に際して、その点も一つの改正事項として取り入れることを主張すべきであるという議論である。もう一つは、IT化に関して、訴訟記録の保存と公開の問題である(6日の審議事項)。
続いて、弁護士と依頼者間での通信秘密に館するWGとの意見交換会。ワークプロダクトに関するものでこれもZoom会議.熱心な議論となる。終わったのは3時。その後は、いくつか打ち合わせをして、今日はお終い。
11月5日(木曜日) 午前中は、顧問先の賞罰委員会に付き合う。ハラスメントに関するものなので、就業規則に定める手続に従ったものとするためのもの(対象者への対象事項の告知と聴聞の実施など)結構、大変である。午後は、事務所に戻り、まじめに作業。アメリカ大統領選挙の報道が多くて大変だが。双方の支持者が街頭で言い争っているところが報道されているが、警察官が排除するような画面はない。その意味では、健全であると思う。
11月6日(金曜日) 午前中は、拘置所へ。来週11日の被告人質問のためである。窃盗の事案で、無罪主張の事件のため(直接証拠がはっきりしない)、被告人質問に対する答えが合理的なものかどうかが重要である。罪体を争っているため、被告人の調書(乙号証 否認の調書となっている)は証拠調べが行われていないために、尋問がかなり難しい。裁判所にどこからさかのぼって理解をしてもらう必要があるのか、そこが難しい。民事訴訟でいえば、陳述書のない尋問のようなもので、主尋問は大変である。被告人が嘘を言わない、誠実な人間であるということを裁判所に理解しておらうための尋問になるので、厳密に言えば、関連性の点で問題となる事項からスタートするしかないが、その点について、裁判所がどの程度寛容なのか、やってみないと分からない。
午後は、午前中の打ち合わせの結果を前提に、尋問事項の組み合わせを検討することで終わる。これで、今週はおしまい。
投稿者 あさひ共同法律事務所 | 記事URL